B型肝炎給付金は一次感染者と二次感染者に

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かつて、小学校で予防接種やツベルクリン反応検査を行う際、同じ注射器を何度も使いまわしていた時代がありました。それにより、約40万人のがB型肝炎に感染し、国を相手に国家賠償請求訴訟が起こされました。

その結果、国は和解に応じ、病態に応じて50万~3600万円の給付金が支払われることになりました。支給対象となるのは、集団予防接種で感染したことが認められた一次感染者と、母子感染した二次感染者が対象となります。

ただし、自動的にB型肝炎給付金がもらえるのではなく、集団予防接種が原因でB型肝炎に感染したことを裁判所で認定してもらわなければなりません。

B型肝炎給付金には証拠書類として診断書が必要

B型肝炎給付金とは、昭和23年から昭和63年の間に受けた予防接種やツベルクリン反応検査の集団予防接種等で、注射器の連続使用が原因でB型肝炎ウィルスに感染した人とその家族に対し、病態に応じて定められた金額を国から支払われる損害賠償金です。

B型肝炎給付金は患者全員に支払われる制度ではなく、受け取るためには国を相手とする国家賠償請求訴訟を提起して、国と和解を行う必要があります。

裁判所において病院の記録や検査結果等の診断書を証拠書類として提出し、要件にあうか確認しなければならないので、個人で行うには時間と手間がかかります。そのため弁護士に依頼する人がほとんどですが、弁護士費用をB型肝炎給付金額の4%まで国が負担してくれることになってるので、経済的負担を抑えられることができます。

B型肝炎給付金の制度を知ろう

B型肝炎給付金の制度をきちんと理解するためには、長い時間がかかることがありますが、時としてプロの法律家に相談を持ち掛けることによって、多忙な生活を過ごしている人であっても、冷静に対処をすることが可能です。

そして、ニーズの高いB型肝炎給付金の内容については、大手の法律事務所のホームページやカタログなどに大々的に取り上げられることがあるため、空き時間を利用しつつ、便利な知識を身に着けることが大事です。

他にもB型肝炎給付金の制度の中身を理解するために、早期に色々な立場の人の意見を聞くことが良いでしょう。

集団予防接種時の注射器使いまわしによるB型肝炎給付金

現在は学校の集団予防接種はされないようになりましたが、1980年代中ごろまでは小中学校、高校でインフルエンザやツベルクリン反応のために予防接種が行われ、注射器、注射針の使いまわしが当然の如くされていました。

1987年(昭和62年)に、WHOが肝炎感染を防ぐため使いまわしを禁止し、接種者一人ずつの交換を勧告したのを受け、厚生省(現厚生労働省)は1988年(昭和63年)1月に国は被接種者一人ずつの交換を自治体に通知しました。

この勧告や通知以前に集団予防接種などでB型肝炎ウイルスに感染した方たちの救済のため、B型肝炎給付金(特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法)が支給されることになりました。

対象者の認定は、裁判上の和解手続きを経て、B型肝炎給付金が支給されます。

B型肝炎給付金のポイント

集団予防接種での注射器の使い回しが原因となってB型肝炎ウィルスに感染した人や、その家族に対して支払われる国からの損害賠償金のことをB型肝炎給付金と言い表されます。

感染の証拠などを揃え、さらに決められたB型肝炎訴訟手続きが行われることによって、病状ごとに定められた賠償金額を受け取ることができる制度が整えられています。

B型肝炎ウィルスに感染してしまっている、予防接種以外の感染原因が思い当たらないといった複数の条件が存在するため、B型肝炎給付金の条件に該当することを証明する手続きが必須となります。正しく手順を進めることが大切です。

B型肝炎給付金はいつまで請求することができる

B型肝炎給付金は一体いつまで請求をすることができるのでしょうか?元々は平成29年1月12日までに請求しなければそれ以降は給付金をもらうことができなかったのですが、平成28年5月13日に行われた会議によって平成34年1月12日まで期限が延長になりました。

その背景にはやはりB型肝炎にかかっているけれどB型肝炎訴訟をおこしてまで給付金をもらうことを選択しないという人が圧倒的に多く、まだ半数も給付金を受け取っていないということがあげられます。

また、もし一度給付金を受け取ったけれどその日よりも症状が悪化した場合には、診断を受けてから3年以内であれば追加で給付金を受けとることができます。